《みんカラ》で連載中のBLOGから「ホットバージョン」ものを抽出して、新しい「カテゴリー」として立ち上げてみます。

第1回の掲載は2011年08月13日でした。

ベスモ最後の編集長をやっていた本田俊也君から、再生した「ホットバージョン」が届けられた。嬉しいね。新しいプロダクションを自力で立ち上げ、ドリフトマッスルの稲田大二郎、土屋圭市の両氏と共同制作し、講談社が販売するという、新しい方式を築くことができたわけだ。祝、復活! 織戸学、谷口信輝の両売れっ子も、相変わらずの走りを披露してくれる。

復刊第1号 2011年8月8日発売

復刊第1号 2011年8月8日発売

さて、VOL.111とあるので、創刊はいつだったか、と指折り数えてしまった。1991年8月のスタートだから、本誌のベスモが映像メディアとして、「スーパーバトル」の登場など、本格的な充実を感じさせるようになってくれた時代でもあった。

とくに土屋圭市君が、グループAのGT-Rドライバーに抜擢されたこともあって大ブレークし、彼専用の「ホットバージョン」を特製し、加えてべスモからの特化・独立も図ったものだった。内容は、デビューしたての5バルブを与えられたレビントレノとV-TEC軍団の中核車シビックとの比較テストにはじまって、グループAの「必殺仕掛人」TAISAN=GT-Rが星野、長谷見らのワークスGT-Rに挑戦するためのテスト現場を密着取材、そしてサーキット紹介として瑞浪モーターランドをクローズアップする、という造り。あれは売れた、という快い記憶が甦る。それから、110号目という勘定になる。

早速、復活第1号を再生機に。タイトルが凄いね。

「峠最強伝説 RE雨宮狩り 魔王決定トーナメント2011」

タイトルが凄いね。 「峠最強伝説 RE雨宮狩り 魔王決定トーナメント2011」

タイトルが凄いね。 「峠最強伝説 RE雨宮狩り 魔王決定トーナメント2011」

ホットバージョンが2011年にやり残していたことらしいが、「峠の強者たちが、意地とプライドをかけた戦いがいま始まる!」というオドロオドロしいコピーは相変わらずだった。「峠の決闘」とあるので、ちょっと心配していたが、なんのことはない舞台は「群馬サイクルセンター」。クローズドなら心配ない。ドライバーも圭ちゃんを核に、織戸、谷口の両君が助さん、角さんよろしくサポートしているじゃないか。これはみごたえあり、である。なにしろ800馬力のGT-Rを、圭ちゃんが600馬力に抑えて、エスケープゾーンのないコースを全開走行するのだから。そこへ、峠の魔王と異名をとる「RE雨宮」のRX-7が谷口君のドライビングで現れる、という筋書き。

もう一つのメイン企画は新潟の「日本海間瀬サーキット」と岡山にある「備北ハイランドサーキット」を、それぞれに舞台とした「ドリフトマッスル」シリーズ。

こちらの舞台は懐かしの日本海間瀬サーキット

こちらの舞台は懐かしの日本海間瀬サーキット

この競技はマシンがナンバーつきのストリート仕様で楽しもうという点、「D1」とは異なる。稲田大二郎、土屋圭市というドリフトの生みの親コンビが、原点に回帰するためにたちあげたという。なにしろ、最初の舞台が「間瀬」とは、これまたお懐かしい。ベスモ創刊号の主戦場だったし、圭ちゃんがはじめてガンさんと合流した舞台もここであった。まさにベスモの原点そのもので、コースの佇まいやら、最終コーナー、ヘアピンが20年前のその頃とちっとも変っていない。

ただ、違っていたのは、そこを走り抜けるマシンが、やたらと白いタイヤスモークをあげまくることと、レディース部門の登場である。そのうち、「なでしこドリフトマッスル軍団」が結成されそうな盛り上がりようは、見ていて楽しいものがあった。

 

菅生のスーパーGT戦で

菅生のスーパーGT戦で

こうなると、「この人に逢いに行く」欄で圭ちゃんに登場願うことになりそうだ。先週の菅生でのスーパーGTで、鈴木亜久里さんとのスリーショットを撮ったはずだが……。あ、ありましたぞなもし(これ四国伊予弁なり)!