ガンさんもしみじみと――、
「機会があれば、自動車雑誌で、ぼくにできることがあったら声をかけてください」
世の中、いろんな糸がからみあってできている。グループ5マシンのテスト日は、生憎の霙で、わざわざ谷田部までご足労ねがったガンさんに、腕をみせてもらえなかった。
で、2月8日の「BCCSジムカーナー大会」に誘ってみた。ガンさんはいま、御殿場に住んでいる。「いいですよ」と二つ返事だった。
いいですね、この音。血が騒ぎます!
富士スピードウェイCパドック。ウィーン、ウィーン。70台のマシーンが、出走前の競走馬のように、いれこんだ声であたりを圧していた。
「いいですね。この音。血が騒ぐんですよ。それにしても、随分、集まってくるもんですね」
第1回トライアルが終わったところでガンさんの出番。 マシーンは、「ルーキー」の好意で、カローラ・レビンラリー仕様車1600 が与えられた。ジムカーナは大昔、一度やっただけというガンさん。
「コースが頭に入らない。弱ったな」
それでも、参加者の拍手に送られて慣熟走行に入った。アナウンスがガンさんの略歴を紹介すると、さらに拍手がたかまった。
意地悪くセットされたパイロンを鋭くくぐり抜けてスタート地点に戻ったガンさん。
「足がひっかかって」とぼやきながら、フロアマットをはがして、いざスタート。
コース中央の小島の左脇を右へ駆け上がるときの速さといったら、どの参加車も追従できないものだった。
「さすが!」
見物客はうなった。が、後半にミスコース。再挑戦。 |

1986年のマカオGPギアレースに出場 |