西明石から山陽道へ。備前ICで降りる。藤原審爾さんの眠るお墓に立ち寄ることにした。ちょうど命日であたるはずだから、と。かつて備前焼の森泰司さんに先導されてお参りしたとはいえ、地図なしで行き着くものか、賭ける想いで、海沿いの道を走った。 山側に「藤原啓記念館」を発見。ともかく立ち寄る。やっぱり閉館だった。でも藤原さんのお墓への道筋だと確信できた。やがて見覚えのある煉瓦工場の煙突が視界に入った。やっとクルマが擦れ違える程度の細い裏道。間違いなくこの道の右側に違いない。
落ち葉に埋もれて、藤原さんはぼくらを待ってくれていた。『秋月院釋臥然大鏡居士』の文字まで、ぼんやりと沈んでいた。 お供えする花を用意する時間もなく、突然、ここへたどり着いたからだ。せめてお蜜柑だけでも、と妻は墓前の落ち葉を素手で払った。
西の空に陽が沈み始めていた。白鷺が一羽、どこからともなく飛来し、怪訝そうな顔で、こちらを見ている。人の訪れが、よほど珍しいのだろうか。
午後6時、尾道に着く。国際ホテルに宿をとっていた。夜明けに、カーテンをそっとめくって尾道水道を見る。東の空から朝日が昇る。 |
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| 備前市西片上のお墓に導かれるように着いた |
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| 故・藤原審爾先生のお供で丹波・立杭窯へ |
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