「おっ、凄い眺めだねぇ」
いつの間にか、福富健二君が傍らにたって、同じ景色に見入っている。
「うん。この猪苗代湖には何度も来ているが、初めてコスモスの季節にぶつかったよ」
そう答えながら、その時のぼくは不思議な気分に浸りはじめていた。福富君は小学校に入る前からの幼な馴染みで、「材木屋の健ちゃん」なのである。小学校は途中から黒崎地区に転校していき、そのぽっかり空いた穴に涙ぐんだ記憶がある。あの残酷な八幡の空襲で何人かの「洟(はな)たれ仲間」を失ったが、ぼくらは八幡高校で再会した。そのときの嬉しさは格別だった。夢中に生きてきたそれからの日々。 |

猪苗代湖畔で「健ちゃん」と再会 マウスを置くと
一瞬の変化で疋田桂子さんが参加 |